ローカルプロジェクトとは?

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ローカルプロジェクトと関係人口

関係人口とは「観光以上~移住定住未満で地域と多様に関わる人々」を示す言葉です。関係人口の分類では参加交流型(観光に近い関わり方)、就労型(テレワーク・現地就労)等があります。そして、地域と強い関わり方として直接寄与型(まちおこしにつながるようなプロジェクト、産業の創出等)があります。
今回は「まちおこしにつながるようなプロジェクト」=ローカルプロジェクトについて説明いたします。

(※関係人口の分類については下記、記事内にて解説しています。)

ローカルプロジェクトとは(島Fanサイトにおける定義)

ローカルプロジェクトには明確な定義がないため、本サイトにおいては下記のように定義付けておきたいと思います。

ローカルプロジェクトの定義(島Fan)

①島原半島の地域課題を解決する。
②島原半島の地域資源を活かして、島原半島を盛り上げるようなローカルコンテンツを創造する。
③新しい文化やコミュニティを創出する.
④ローカルビジネスを創出する。

地域の課題解決のみではなく、都市部にはない地域の魅力を発掘したり、関係人口の方々等の新たな視点で、新しいローカルコンテンツを生み出し、島原半島が盛り上がるようなプロジェクトを取り組んでいければと思います。

ローカルプロジェクトに参画するメリット

ローカルプロジェクトには島原半島出身者で地域に貢献したいという方だけではなく、島原半島にこれまで縁がなかった人達にも参加して頂ければと思います。
しかし、地域外の人達が参画するには時間も労力もかかるため、踏み込むことをためらうのではないでしょうか?労力をかけてまでローカルプロジェクトに参画するメリットと地域に関わる魅力等について考えてみました。

1.地域活性化について興味があったり、学びたい人が実際に地域の課題等に触れて解決策を考える機会を得ることができる。

解説
近年、三省合意改正によりインターンシップのあり方が変わりつつあります。
参考:厚生労働省/「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(三省合意)の改正ポイント 2022年6月13日

また、産学協議会においても人生100年時代及びVUCA時代のリスキリング及びリカレント教育(学び直し)について議論されています。
参考:厚生労働省/「リカレント教育

仕事と学びの好循環」を目的とするリカレント教育プログラムの開発において企業側のニーズと大学側のシーズの把握に関して、下記のテーマが掲げられました。

リカレント教育における業種横断的かつ重要な3つのテーマ
(1)DX
(2)グリーン成長・GX
(3)地域活性化

関係人口となって地域の課題に触れたり課題解決に取り組むことはリカレント教育で注目されている「地域活性化」について学べる機会を得ることができます。
参考:産学協議会/2022年度報告書「産学連携で取り組む人材育成としての『人への投資』」2023年4月26日

「大学の強みを活かしたリカレント教育プログラム」の7類型のうち「ロ」では「地域特性(地域社会・産業、域内の多様な関係者等)に対する深い理解に基づき、地域課題の解決に取り組むことを主眼としたもの」と定義付けられています。

2.地域の課題解決やローカルコンテンツの創出に地域の人達と協働で取り組むことで、より深く地域の仲間となることができる。

解説
関係人口となりたい人は、観光だけでの関わり方では物足りず、深く地域に関わりたいというニーズを持っています。観光客として訪問するだけでは、やはり「お客さん」のままの関係性で終わりがちです。

協働がもたらす効果は皆様にも経験があると思います。例えば、学校生活で文化祭や体育祭等をクラスの皆で行うとクラスの絆が深まったり、仲間感が高まった等の経験はないでしょうか。

このように皆で1つの目的に向かい協働(ローカルプロジェクト)に取り組んだり、地域の行事やイベントに参加者ではなく運営側として参画することで地域の仲間となることができるでしょう。仲間がいる地域への再訪は、まさに里帰りそのものであり「第2の故郷」と呼べるほどの地域との関係性を構築することができるでしょう

3.複業・多拠点生活を希望する人にとって、地域をより深く知れる機会になる。

解説
テレワーク等の普及により地方に居住しながらも都市部の仕事を行うことが可能になりました。多様な働き方が可能な時代を迎えつつあります。多様な働き方として、例えば地方の仕事を副業で受けたり、複業として地方の企業にも所属をする選択肢も可能でしょう。

多様な働き方が可能になったことで、ライフスタイルも多様化しつつあります。地方へ移住したり、多拠点生活にチャレンジしてみようと考える人もいることでしょう。しかし、実際に移住した人の全てが理想の生活を手にしたわけではなく、時折、移住失敗等の話も耳に入ります。基本的に「お客様」として関わる観光レベルの関わりでは地域の実態(生活)は見えにくいでしょうし、生活者レベルの情報はなかなか手に入るものではありません。

ローカルプロジェクトに参画し地域に関わることで、地域の実態を知る機会となります。本当にその地域に移住してなじめるかどうかを判断する材料を得ることができるはずです。

また、ローカルプロジェクトを通じて人間関係を事前に作ることもできますので、地方に移住したものの孤独・・という事態も避けられるのではないでしょうか。

4.ローカルビジネスの創出

解説
地域の困りごとに触れる機会やコンテンツ創出に関わること。ビジネスの基本は他者の困りごとの解決やニーズを満たすことであり、その対価が売上げや報酬です。

地域の社会課題解決に取り組むことで、何か新しいビジネスチャンスを見つけたり、都市部の仕事では身につけられない特殊なスキルを身につけることができるでしょう。ローカルビジネスはブルーオーシャンである可能性があります。

今後、ローカルプロジェクトをどう提案していくか?

実際に島原半島で取り組めるローカルプロジェクトはどのようなプロジェクトがあるのでしょうか?

プロジェクトとしては、人口減少等を要因とする社会課題の解決や魅力的な素材やコンテンツを活かして、新たなローカルコンテンツを生み出す等が考えられます。我々がローカルプロジェクトを提案し、参画を求めることもあるでしょう。

しかし、関係人口となる人が実際に島原半島を見てまわり、色々な地域の人々と話をしてみて、我々、地元の人間と異なる視点で発見した地域課題や素材を活用したローカルプロジェクトを提案するのも面白いのではないでしょうか?

また、具体性がないとイメージも湧きにくいでしょうからローカルプロジェクトの例を示してみたいと思います。

ローカルプロジェクトの例

ローカルコンテンツ創出
活用が不十分なコンテンツ(観光資源や食材)を活かして、新たなコンテンツを生み出す。例えば観光ならば、観光プランや周遊プランを検討してみる。モニターツアーをやってみる。ワーケーションの実証実験。

地域の特色ある産業を中心に事業をつなげ、協働(コラボ)により新たなビジネスを生み出す。地域の起業家を育成するなどのプロジェクト。
地域の魅力発信
地域の魅力を独自の目線で切り出し、編集する。ローカルWEBメディアやSNS運用、魅力を発信するショートムービー制作等。

地域活性化に興味のある学生及び社会人向けのインターンシッププログラムの構築と開催。

人の集まる場作りやイベント等の開催。オンラインも含めたコミュニティづくり。

上記の例が全てでもありませんので、地域活性化につながるようなローカルプロジェクトのアイディアがあればご提案いただけるとありがたいです。

(※2023年8月6日に下記ローカルプロジェクトの事例記事を執筆しました。あわせてご覧ください。)

まとめ

以上、関係人口を推進するためのローカルプロジェクトについて紹介させていただきました。
ローカルプロジェクトに参画することで、地域をより深く知ることができたり、地域に仲間(第2の故郷)が作れたり、学び直しや新たなスキルの獲得(リカレント・リスキリング)、ローカルビジネスの創造等の様々な展開をもたらすことが期待されます。

ぜひ、地域に飛び込んで、より深く地域に関わっていただければ幸いです。

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